情緒よりも主観。

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法月仁の救済が無理ゲーすぎてしんどい

監督が「RLキンプリのゴールは法月仁の救済」とは言うもののこれって相当難易度高くない? という話です。二次資料を回収しきれていないので、これから話す設定が誤っていたらすみません。

法月仁を語る上で、複雑な家庭環境と彼の思想("記憶"ではなく"記録"を重視)は欠かすことができません。彼には「他者からの無条件の肯定」を受けた"記憶"がありません。母親は仁にを求め、父親の皇は母親の影響を強く受けた仁を避けるようになります。しかも皇は外で子供作ってそっちに目をかけるようになる。恵まれていなかったとはいえ母から愛されていたヒロや、同様の境遇にありながら友の支えで母との和解にこぎつけたべるとは改心や救済の土壌の育ち方が段違いです。またヒロやべるとの比較になってしまいますが、仁にはOver the Rainbowやベルローズのような、「競い合い、高めあい、時には傷つけ合う存在」がいないというのもあります。

このような過程を辿ったからか、辿らざるをえなかったからか、彼の価値観に"他人"は存在しません。よくもあしくも他人のことを「自分にとって有益かどうか」で判断しているので、へたしたら他人に人権があるとも思っていないかも。RLで父親である皇は「他人の人生を踏みにじって自分の憂さを晴らしているだけ」と仁を叱りつけることからもそれに近い考え方であることは推測できます。

彼の価値観は「格至上主義」「他人は自分の格を脅かすもの」と仮定すれば、仁の存在を支える基盤は現状仁だけになってしまい、「自分に反発するものはすべて排除する」のにも納得がいきます。

しかし仁の根底には「誰かに愛されたい」という思いがあります。キンプラでジュネが「大丈夫よ。きっとあなたを愛する人が現れる」と告げていることからそう読み取れます。ちなみに仁はジュネさまのことが本気で好きだったのでかなり辛辣なシーンになっています。とはいえジュネさまが好きなのは聖なので……閑話休題

彼が異常なまでに格に執着するのは、唯一知る愛されるための手段だから。また、無償の愛を知らないから。

では無償の愛を受ければ解決するのか? と言ったらまったくそうではないというのが無理ゲーの無理ゲーたる所以です。だって法月仁の人生にはそもそも他人を受け入れる土壌がないし、愛が無償で受けられることを知らない。現状最も無償の愛を与えられる可能性が高いのは聖だと思っていますが、仁にとって「最も身近な他人」である以上厳しい。ではルヰくんでしょうか? 仁は彼に「若い頃の私を見ているよう」とまで言うほど彼に目をかけていますが、それはルヰは他人ではなく"自分"だからでしょう。ルヰも「僕はあなたのそばにいます」と言っていますが、別の目的があって仁のところにいることが明かされています。ジョージと真田も個人的には微妙です。それこそ仁に格があるから寄ってきた人たちだと思います。……えっ、どうするの? 候補が全滅したが?

だからこそスッスッスが楽しみなんですよ。仁をどうしてくれるのかが。でも仁のいろいろが解決したらプリリズ完結してしまうので……悩ましい……でも仁が孤独から解放されてほしい。心からそう思っています。

 

おまけ

ツイッターでたくさん仁の話してるのでTips的に読んでください。

法月仁ってなんだ!?