情緒よりも主観。

うたプリやアニメや映画について、思ったことをいろいろ書くオタクブログです。

どうして一騎は真矢に「ありがとう」と言えなかったのか

※真矢モンペ一真厨プレゼンツの自己解釈ぶちまけ記事になります。妄想と願望と公式の区別がついていません。わたしの精神を保つための文章です。よろしくお願いします。



真矢に必要な言葉はたったふたつだった。
ひとつは「そんな自分にならなくていい」という一騎の言葉、もうひとつが今回美羽ちゃんがかけた「守ってくれてありがとう」

ひとつめは19話で交わされたやり取りですね。このときの真矢は23話で語っていたように“守りたいもののために自分はなんでも奪える人間だ”という自覚があります。
以前の一騎の自意識と同じですね。そして真矢は「戦う前の一騎くんのこと、ずっと覚えてるよ」とかけたんですね。

多分ね、というかわたしの願望なんですけど、このやり取りがあまりにも特別になりすぎたんでしょうね。

一騎は「(総士に言われるがまま)戦いばかりになりたくない」という思いを「やれるさ! 俺とお前なら!」にまで昇華させたわけじゃないですか。その境地に辿り着けたのは真矢が平和なころを覚えているっていうのを心の支えにしていたからというのが、数%だとしてもあったと思います。だからこそ“みんな”を救済する力を諦めなかった。その中に真矢もいたから、戦ってほしくなかった。


対して真矢はずっと“守りたい”人だったんですよ。日常を、平和を守りたかった。

でもね。
「あなた(一騎)がいるから戦える」と言って守るための力を行使することを、他でもない一騎は受け入れても肯定しなかった/できなかったんだよなあ〜。NO WHEREで真矢に感謝されて拒絶したほどに、戦うことへの感謝は一騎にとって禁句だったから。
真矢の“守りたい”という思いは秘めていたものだし、一騎には無視(あえてこう書く)され続けてまったく届かなかった。
そうこうする内に真矢は成長し、一騎を含めて“みんな”を守りたいと願い、人を手にかけてでも希望を守ろうとした。
総士は多分その“守りたい”という気持ちを知ってはいたし、「背負う必要はない」と気にかけてもくれました。
でも真矢が求めていたのは“守りたい”自分の心を肯定してくれる言葉だったんですよ。それは届かないわなあ……。
それを言うのは、多分誰でもよかったんです。でもそれを言えるのは美羽ちゃんだけだった。一騎や総士や島の人たちは人を手にかけることが痛ましいことだと十分すぎるほど知りすぎていたし、真矢がそれを望んでやっていたわけではないし人々もそうだと思わないでしょう。
しかしその中でも美羽ちゃんだけは、戦う力を一切持たず守られる存在でした。戦う力を持たないからこそ、守るために戦う(結果として人に手をかける)ことを感謝できるほどに無垢な存在。美羽ちゃんという無垢な存在に許してもらえたというより、美羽ちゃんが無垢だからこそ感謝=許しを与える=真矢を肯定することができた。
真矢も守り抜いた美羽ちゃんにだからこそ、縋り付いて泣くことができたんだなあ。

そもそも弓子に渡された道生の銃の暴力的な側面ばかりに注目してしまって、それが美羽ちゃんを守る道具としての視点が欠けていました。
真矢は守護者だけど一騎の守護者の役目はとっくに免れていたんですね。18話の使用は一騎と総士を守る=みんなを守る=希望を守ることでしたし……。

真矢の“守りたい”という思いが、最初に望んでいた一騎には届かなくても、美羽ちゃんが受け止めてくれたことが心底嬉しかったです。
真矢は“守りたい”という気持ちを最後まで一騎に肯定してもらえなかったと思うと非常に切ないのですが……わたしは一真厨ですから、今回で2人は関係の再構築をするのだと思っていました。でもEXODUSは3人が自立した大人になる話だったんだと、後半で3人がバラバラになってしまったときに納得できたんですよね。自立して、責任を抱えて、不思議な三角関係も解消した一騎と真矢はどんな話をするんだろうなあ。