情緒よりも主観。

うたプリやアニメや映画について、思ったことをいろいろ書くオタクブログです。

法月仁と氷室聖はわかり合えないからこそ仲直りしてほしい

スッスッス第2章まで見た仁聖ヒロの法月兄弟ファンのみなさん! 新情報でパンクしそうになりませんでしたか!? わたしはなったので2連続鑑賞をキメてしまいました。いやあ、スッスッス、すごいですねえ。

速水ヒロ最推しオタク、かつ、法月仁を推し認定はしていないけど無限に法月仁の話ができるオタク、かつ、CV関俊彦に逆らえないので氷室聖をゴリゴリに弁護するオタクは、ふせったーすら面倒になったので、タイトルに書いた通りのブログ書きます。RLからすすす2章までで推測できること・思ったことの話です。

 

法月仁は『大人になった“愛を知らない子ども”』

あんまり言い切りは好きじゃないんですけど、各所で見たプリズム裏設定がスッスッス5話で確定した以上、こう言っても怒られないと思ったので言います。(スッスッス以前の仁に対する解釈は以前単独でブログ上げたので、そちらをお読みくださればわかるはず。ゆえに割愛します)

わたしの法月仁サビ「仁の世界には仁しかいない」の、仁に付属する人間がついに現れました。母親の法月愛です。裏設定的にもその対象は親だろうとは思ってたんですけど、まさか仁が「お母様のご期待に添えるよう」という直球ぶちかますとは流石に思ってなかったんですよね。 母親もういないと思ってたし。

愛の態度、衝撃的でしたね。仁がなにを言っても「お前の好きにしなさい」としか言っていなかった。下手したら仁に興味ないまである(この辺りはまだわからないけど……)

仮に愛が仁に興味がないとして、それはいつごろからなのかという話は、聖とヒロの会話や、仁の回想から推測しやすいですよね。聖がプリズムショーを始めた頃からです。エーデルローズ旧校舎のリンクで、若い仁の隣に立つ愛が見惚れていた相手も、同様に聖でしょう。

このときの仁の心境たるや。「仁は母親の影響が強いゆえに『愛情は格があるものに注がれる』という価値観を持つ」という話が真ならば、さぞや危機感を覚えたことでしょう。母親の愛情が、母の実子ではない弟に注がれてしまうのではと。

もし仁の子供としたの危機感よりも、兄としての責任感が上回っていれば、こんなことにはなっていないでしょう。しかしだ。

アナと雪の女王』『東京トガリ』などで話題の「長子に対する抑圧」みたいな話を思うと、仁が聖に当たってしまうのも間違いではないんですよ。仁は兄である前に子どもだし、子どもである以上に人間なので。

話を戻しましょう。おそらくその頃から、仁の目的は母親からの愛情を取り戻すことになったのではないでしょうか。『格のある人間』になるのはその手段です。そんな生活をおそらく9年以上続けています。条件付きの愛情しか与えられなかった子どもが、社会的には大人になるには十分な時間です。

 

法月仁も氷室聖もお互いを理解できない

良し悪しは別にして、ふたりは生育環境や価値観などが違います。仲が拗れているのとはまた別に、元々相互理解がかなり難しい人間同士だったと言えるでしょう。

聖の長所であり短所、「だれかを信じることができる」というのはこれに起因しています。仁とは逆に、彼の世界には尊重すべき他人が大勢いますが、それは聖がプリズムショーにおいては無力な存在であり、彼自身がそれを知っているからです。これは自分がやりたくてもできないことを、だれかに託すことができるところにも繋がっています。「弟子たちに兄弟喧嘩の代理戦争をやらせる」のは両者同じですが、自分の代わりにと頭を下げることができる聖と、教え子の成果をさも自分の実績のように誇る仁はスタンスが異なっていることはキンプラで描写されている通りかと思います。

全然違う人間同士だからこそ、聖はエーデルローズとシュワルツローズの対立の原因を「プリズムショーに端を発した自分と仁の個人的な問題」ということをはっきりと認識することができても、『仁がどうして自分を憎むのか』という原因の部分は、例え仁の口から本当の理由を聞いたとしても理解できないでしょう。

聖は現在の仁を「昔の優しかったころから変わってしまった」と受け止めきれていないというのも、仁を理解するところから遠ざかっているように見えます。

 

和解の道はないのか?

こんなふたりが和解に至るまでのハードルはめちゃくちゃ大きい上に2つある。まず、仁自身が“法月仁”を受け入れなくちゃいけない。条件付きでしか愛されず、愛されるために血の滲むような努力をして成果を得ても本質的に報われない、どこまでも自分本位で他人を傷つけられる己を丸ごと受け止めることが、失敗=死という価値観の人間になんの土台もなくできるとは思えない。

では仁の土台を作るところから始めようとすると、以前書いたブログの通り厳しいのでは? という話になる。

しかし、わたしは仁と聖の和解を諦めたくない。『全然違う人間同士が、理解し合えないが尊重し合えるようになる』までを丁寧に描き続けてきたプリティーリズムなら、きっとふたりに和解のきっかけを与えてくれるんじゃないかと思うんですよ……!

これは妄想なんですけど、仁が聖的、あるいはヒロ的なプリズムの煌めきに対して、危機感以外に憧れや羨望を抱いていたとしたら……自分にはこんな煌めきはないと諦めており、その結果がいまで、無意識的に現在の自分を自分さえも許さないのだとしたら、現在の仁を格抜きで認めてくれる人間として、ジョージはかなり効くんじゃないかと思います。

スッスッス5話で、ジョージが憧れているスタァが仁であることが明らかになりました。スッスッスの前までは媚び売りだけだと思っていたんですけど、ジョージは仁自身さえもそう思っているかもしれない負の一面を心の底から尊敬しているんですよ。ただそれが媚び売りの方向でしか表明されていないのが困りどころなんだけど!

マジで法月兄弟、仲直りしてくれ〜!

 

最後に言いたい願望

仁と聖が、すべてが終わったあとに、エーデルローズの旧校舎でプリズムショーをして、ふたりのその姿を愛が見てくれたら、わたしは本当に最高の気持ちになれると思う。