情緒よりも主観。

うたプリやアニメや映画について、思ったことをいろいろ書くオタクブログです。

『機動戦士ガンダムSEED HDリマスター版』を見ました

16年、わたしはガンダムSEEDシリーズを憎み続けてきた。原因は『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』、恨みの内容は好きカプがことごとくグダグダにされたからという男女カップリング厨極まれりというやつだ。その憎しみを抱え続けた期間が16年。子供が産まれて高校生になる年月が過ぎていた。えっ、種運命そんな前?

そんなわたしに転機が訪れた。dアニメストアのサジェストに種シリーズが現れたのだ。そう言えば、種運命憎しであんなに好きだった種のアニメも遠ざけていたな……HDリマスター版、なるほどね。

「これも運命(さだめ)か」

わたしは気まぐれに『機動戦士ガンダムSEED  HDリマスター版』の視聴を開始した。来るべき種運命との和解に向けて……。

結論から言うと「種、普通におもしろいじゃん」であった。人工的に遺伝子的素質に優れるように生まれたコーディネイターと、自然のままの人間ナチュラル。相互不理解による戦争の虚しさなどのテーマは、16年前に見たときよりも理解できた。

でもやっぱり種の一番いいところは男女カプだと思う!!!(クソデカ大声)

オタク自我の黎明期に視聴しただけあってお出しされる男女カプが全部最高、嘘じゃない、見ればわかる。種は結構群像劇なので男女カプの話してれば本編の話もまあまあできる気がするので、これから今回の視聴で萌えた男女カプの話をしていく。対戦よろしくお願いします。

 

キラフレ+サイ

フレイ・アルスターちゃんがいいキャラすぎた。無邪気、短慮、純粋。一言で「世間知らずのお嬢様」と言い表せる。

だから「よく知らないもの」=コーディネイターが怖い、近づきたがらない。表面上コーディネイターのキラにも親しげに接するが、事件が重なるたびに「コーディネイターのくせに馴れ馴れしくしないで!」「あんた、自分がコーディネイターだからって本気で戦ってないんでしょ!」と彼女の本音が露わになり、それでキラを追い詰めていく。それが彼の立場だとめちゃくちゃしんどいのが素晴らしい!

父親の死を契機に彼女のコーディネイター憎悪は最高潮に達する。キラに取り入り、ひとりでも多くのコーディネイターを殺させようとするのは一種の覚悟を感じた。婚約者のサイ(ちゃんと好きだった)を捨ててまでですからね。

最初は利用するために近づいたキラの優しさに触れて、次第に本気で彼を好きになる。でもそれを認められなくて(認めたら自己矛盾が発生するから)キラに八つ当たりしたり、サイと口論したりと彼女の揺れる思いは見てるこっちも苦しくなる。

サイと言えばマジで善人だったんですよね。いつもみんなのことを気にかけて、フレイのことが好きで優しくて、キラにも分け隔てなくて。だから三角関係に発展したときの泥沼がしんどかったですね……。帰ってきたキラとサイが「ぼくにできること、ぼくにできないこと」の話をするのが印象深かったな……サイ・アーガイルくんの今後の人生全部うまくいきますように。

最終回のキラとフレイが喋ってるシーンのこと長らく謎空間対話だと思ってたんですが、キラの悔やみとフレイの走馬灯がそれぞれ別で走ってたんですね……だからフレイの謝罪も感謝も守りたい意思もキラには伝わってないのめちゃくちゃ切ないじゃん……でもフレイの魂はキラと共にあるんだ。

 

キララク

めちゃ王道のボーイミーツガールでオタクは我慢できなかった。思ったよりめっちゃ萌えてるのでまだうまく言語化できない。でもめっちゃ萌えてるよ……。

 

ムウマリュ

同僚としての距離感がめっちゃ良じゃん!? 軽くて砕けたお兄さんが立場ゆえに肩肘張ってるお姉さんを和ますやつ、そういうのだーい好き♡ 「付き合わねえかな……」とニヤニヤ見守ってたら本当に付き合ってしまったので「付き合うな!!!」ってキレてしまったの、我ながら厄介だなと思った。いやわかるよ。ふたりとも年頃の男女だしそんな拗らせた性格してるわけでもないのでいい感じの同僚となら普通に付き合うよね……厄介なわたしが悪い……。

 

トルミリを経てのディア→ミリ

トール(ナチュラル、ミリアリアの彼氏)がコーディネイターにも分け隔てないめっちゃいいやつで、ディアッカコーディネイター)がナチュラルを見下してる嫌なやつという対比が効いてくる線と線の関係。

ミリアリアとの交流がディアッカに変化を及ぼして、さらにそのディアッカイザークを変えるっていう繋がりが見えたのがよかったなあ。

 

やっぱりヘキの根源=アスカガ

後半のまあまあ喋ってるアスランの印象が強かったので、前半アスラン全然喋らん!ってびっくりしちゃった。(いやキラとはよく喋ってたけど……)だから無人島回でやっとアスランの本音というか少年らしさみたいなのがわかるわけだが、それを引き出すのがカガリっていうフラグ立ては16年ぶりにすっっっごく萌えました。

キラを殺したアスランとやりとりするカガリも、「もうだれにも死んでほしくない」とアスランハウメアの護り石(お守りアイテム)を託すカガリの行動も、作品の解そのものなんだよな。

カガリの「生きるほうが戦いだ!」ってセリフは砂漠の虎からの問いかけ「君も死んだほうがマシなクチかね?」への彼女自身の答えでもあるんですよね。「生きる」んだよ、ふたりでね。

てかふたりのファーストキス平井パワーでおそろしいほど美しくなっててもうそれだけでHDリマスター版に☆5ですわよ……本当にありがとう……。

 

まとめ

結論:種とは和解できた。

まあ種とはね……男女カプがマジでよかった。しかしこれまだ種運命和解の前哨戦にしか過ぎないのめっちゃウケる。このまま綺麗な種の視聴経験だけで終わっておくべきでは!?という気になってきた。正気になるな!!!