情緒よりも主観。

うたプリやアニメや映画について、思ったことをいろいろ書くオタクブログです。

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』で表現される世界の彩り

わたしたちの世界を彩るものはなにか。それは「言葉」なのだと思わせるアニメが、この『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』である。

 

主人公の少女ヴァイオレットは、上官で保護者のギルベルトに見出され、少年兵として戦場を渡り歩いていた。決戦にて両腕を失い、ギルベルトとも別れて生きることになる。

少年兵としての生き方しか知らないヴァイオレットは、最後にギルベルトに告げられた「愛してる」の意味がわからなかった。

ギルベルトが旧友のホッジンズに後事を託していたことが巡り巡って彼に雇われることとなる。郵送業をこなすうち、文字を書けない人の代わりに手紙などを書く自動手記人形=ドールとして働きたいと願い出る。

すべては「愛してる」を知るために。

 

世界を彩る「言葉」、それをヴァイオレットに初めて与えたのはギルベルトであることは覚えておくべきだろう。まず彼は少女を「ヴァイオレット」と名付けた。会話を試み、読み書きを教えたのも彼である。彼女の世界は多様な「言葉」を得て広がり、最終的にギルベルトをも必要とはしなくなったが、それでも彼女の世界の根幹には彼がいる。*1

 

ヴァイオレットが「愛してる」に辿り着くまでには様々な事件が起きる。

彼女が世界を語る言葉は「戦争」に関するものしかなく、それ以外については「わからない」。そのため依頼人の感情を汲み取ることができず、初めのうちに書いたものは手紙として成り立たなかった。

彼女はドールとして働くうち、世界を彩る様々な人間模様を目にすることとなる。描かれる人間関係は世界に存在するあらゆる愛だ。兄妹の、親子の、友人同士の、恋人たちの間で交わされる感情を言葉にしたためるうち、ヴァイオレットは「戦争」以外の「わからない」ものにも名前があることを学び、自身の心を揺さぶるなにかにも名前があることに気づいていく。その一期一会の積み重ねが非常に魅力的だ。

 

彼女の世界を形作るなにかに名前がつけられ彩られるほど、働き始めた彼女に向けてホッジンズが伝えた「君は燃えていることに気づく」という言葉が響く。ギルベルトの兄ディートフリートがヴァイオレットに放った「お前は人を殺した手で人を結ぶ手紙を書くのか?」という台詞がその核心を突く。

「言葉」を知った彼女は、世界の多彩さに気づくと同時に、自身の過去にも向き合っていくことになる。「言葉」はヴァイオレットが「わからない」と蓋をしてきた様々な感情に名前を与え、彼女が戦争で心に傷を負ったことも否応なく理解させていく。自分が傷ついていることも、「言葉」がわからなければ「わからない」。彼女が「全身が燃えています」と涙するシーンは、つらいものであるものの、彼女の心の成長を最も強烈に描いていると思う。

 

ヴァイオレットはギルベルトを守れなかったことや、数多の兵士を屠ってきた過去もあり、生きて幸せになることに罪の意識を抱いていた。その彼女を救うのはギルベルトではない他者による「言葉」だった。

ヴァイオレットが感情を語る「言葉」を手にする過程で、依頼主たちも自身と向き合うことになる。依頼主たちは彼女が苦心して綴った言葉によって自己や他者との関係を見つめ直し、その思いがヴァイオレットの世界に新しい言葉を与える。ヴァイオレットは依頼主の心を手紙にすることで彼らを救ってきたのだが、依頼主たちの存在がヴァイオレットを救うのだ。「言葉」が反響する、その構図がとても美しい。

 

ヴァイオレットという少女の生き様と、彼女が辿り着いた「愛してる」がどんなものか、見届けてもらえたら幸いである。

*1:これはまったくの余談ですが、ふたりを引き合わせたのがディートフリートなのまじでめちゃくちゃ萌えるのです。

ファイアーエムブレム風花雪月大体全部やった感想のようなもの

このツイート投稿から約7ヶ月、文字通り風花雪月に没頭し、8月19日の深夜に見事全ルート制覇しました!

いろいろ楽しかったので、言いたいことをバーーーッと書こうと思いましす。そんな深い話はしないと思う。あとツイート減価償却もたくさんする。

ちなみにネタバレへの配慮などはないし初見向けのキャラ解説などもしていないし記述内容に偏りもあるので、それが気になる人はこれを読む前に風花雪月をプレイしてほしい。

 

キャラデザが神すぎる

プレイ動機=キャラクターデザイン:倉花千夏、FAなんですよ、本当に!

倉花さんはわたしが愛する『うたの☆プリンスさまっ♪』でもキャラクターデザインを担当されているスーパーイラストレーターさまなのですが、とにかくむちゃくちゃ絵がうまいのですよね。『うたプリ』他数々の女性向けコンテンツで絵うまを発揮してきた倉花さんの男性キャラが魅力的なのは当たり前として、女性キャラも全員かわいいんだなこれが!メイクがパーソナルカラーなのもこだわり感じる、好きです……!

その絵のうまさを再現する3Dモデルだけで「元取ったな……」スイッチが入った。7ヶ月続いたのもこれが大きいね。キャラデザ、秀逸、最高。

 

駆け落ちルートがほしい、ほしくない?

わたしはほしかったよ?

このゲームは広義の貴種流離譚なので、6分の5の確率で最終的に主人公は(大体だれかが望んでいるからみたいな理由で)国の指導者になります。6分の1の確率でそんな軛からは解放されるんですが、わたしはそんなんじゃ物足りなかったというか……。

プレイヤーとしては、カリスマと運命力が持ち味の教師(主人公のこと)に人生をベットする生徒がめっちゃいて責任の重さにビビってしまったので、そういう面倒ごとをなにもかも投げ出して、誰も主人公のことを知らない土地で愛する人と生きる国のことなんて知りませんエンドが1部1月あたりに起きたらヤバかったな、なんてことを考えます。まあこれやるとものすごい勢いで舞台のフォドラが滅びてしまうのでやれないのは……わかるんですけど……でも主人公が「個人の幸せ」を追求できるルートひとつしかないのあんまりだと思う!もちろん大好きな王様エンドもあるんですけどね。

 

4周しないとわからない世界や人間の多面性

このゲームの肝と言ったらこれだろうなあ。世界の謎に深く踏み込むルートがあれば、世界の仕組みそのものを打ち砕かんとするルートもあり、はたまたそんなものすべて無視して内省するルートもあって。あの世界の全体像は4周しないと見えてこないものなんだろうなあ。

キャラクターについてもそうで、好感度を上げて見る支援会話や、休日のマップ会話などで少しずつ人となりがわかっていく。支援会話のおもしろいところは、キャラクターが抱える悩みやコンプレックスへのアプローチが、話す相手が変わるとそれに合わせて変わっていくこと。「このキャラは、Aにはこういう態度で、Bにはこういう態度で」というのがわかって、人物理解が深まっていくのが楽しかったです。

 

ヒルダ=ヴァレンティン=ゴネリルは俺の嫁

2周目で蒼月の章に進んだときの嫁です。詳しくは下記ツイートをどうぞ。

こんなに愛しいヒルダですが、どう足掻いても彼女を手にかけなければいけないマップ戦闘があり手を震わせながらプレイした記憶があります。散り際がかっこよくてますます夢女になってしまいました。

ちなみに彼女の兄ホルスト卿(未登場)はわたしの推しです。

 

シルヴァンとイングリットのような幼馴染に勝てないよ!!!

プレイ動機の2番目くらいに彼らの存在がありました。軽薄な男と堅物女の幼馴染がいると聞いて、最初の学級選択で彼らのいる青獅子を選ぶかめちゃくちゃ悩みました、このような幼馴染が大好物だからです。結局初学級は金鹿を選んだので彼らの仲人は2周目に持ち越したのですが、そのとき予定通りペアエンドが見られてよかったです。

詳細はすべて省きますが、イングリットは「女が好きだが女を憎んでいる」シルヴァンにとって「1度も憎んだことがなかった女」だったというのがとてもよいのですよ。

 

ダークホース=ディミトリとマリアンヌの幸薄カップ

2周目青獅子にノリでスカウトしたマリアンヌとディミトリの間に支援があると思わず、完全に油断していたところを会話でやられる。

あと言いたいことは大体前にツイートした通りなのでこっちを読んでください(後日談バレあります)

 

エーデルガルトとディミトリは1万2千年後に幸せになってくれや

このふたりゲーム内でめっちゃ殺し合うのでそう思いました。蒼月の章でふたりが会談するシーンがあるのですが、お互いの話を聞く気がまったくなく「プリティーリズム見る!?」って発狂する先生になるところだった。それくらい彼らの道は違っていたんですよ……。

下記のツイートは蒼月の章のエンドムービーがめちゃくちゃ好きでその話をしています(ドネタバレです)

 

カスパルとペトラの支援めっちゃ良

このゲームはたぶん「"今"を大事に」ってテーマがあると思っていて、過去にトラウマがある人たちのわだかまりみたいなのも解いていくんだけど、特に顕著なのはこのふたり。現代風に言うとカスパルが加害者の子でペトラが被害者遺族です。支援Bまでカスパルは父親の罪(とはいえ父親軍人なので罪という言い方も変なんだが)を気にして、普通に接するペトラにも「なぜ気にしないのか」問うのだけど、支援Aで転機が訪れる。

このふたりが出した答えは「今は罪悪感や復讐心よりも、互いを仲間だと思う気持ちのほうが大きくてそれに従いたい」というもので、テーマ性強くて好きでした。

 

エーデルガルトの一言では言い表せない人物像に複雑な感情を抱くプレイヤー

トータルで1番この人のことを考えているといっても過言ではない、もうめちゃくちゃ複雑な性格してるんだもん……。

これは彼女にびっくりしたときのツイート。

わたしが一言で表そうとすると『歪なファザコン』かな。ベレト先生でプレイしてたときの「父親になってほしい」オーラにいやそういうのは……と距離を置きたくなった。ベレス先生のときはそうでもなかったのは慣れの問題なのか性別の問題なのか。

皇帝たらんと振る舞っているけど、少女性が隠しきれなくてそういうところがわたしはちょーっと苦手でした。まあただの少女が皇帝になって覇道行こうとしており、信頼できる相棒的な存在を欲している、と書くとたぶん無理してたんだろうな〜と思うので悪口言いながら早くゴロゴロできる未来がくるといいね、って労いたい感じの子です。

 

裏級長ユーリスは顔がいい自覚があって最高

初めて見たときV系の人だな!?とテンションが上がりましたが、あの顔で口調の柄が悪いのめっちゃヤバい!!!とさらに上がるテンション。

煤闇の章でのやり取りもよかったですね。あと本編の散策会話がいちいち普通に優しくて癒されました。銀雪の章ではパッケージにいる人たちがみんな側からいなくなるので彼には本当に支えられました。

 

クロード=コイツ=コイツ=コイツ=フォン=リーガン

1番書きたい人なんだけど書きづらいな、好きすぎるから。ツイート遡っても「顔が好き」「ベレス先生と結婚してほしい」しか言ってなくてろくな話ができなさそう。

実際クロードというか彼とベレス先生のカップルがもうめちゃくちゃ好きなんですよね。最初は先生を利用しようとしていたクロードと、警戒心高めの先生が、少しずつ信頼関係を結んでいく様子がとても心に残っている。支援Sでの会話はそれの体現と言ってもよく、なんというかこの2人に関しては「金鹿をやってください!!!」としか言いようがない。

ふたりの周りを賑やかす金鹿の学級の子たちもかわいくてかわいくて。あーやはり5周目始めてしまおうかな?

 

まとめ

約7ヶ月余暇をほぼすべて捧げてきましたがとても楽しめるゲームでした。肝心の戦略シミュレーション部分や日頃の育成とか頭使うところもありそういうところも楽しかったです。グラフィックもきれいだし1度見たイベントも見返せるので最新ハードのゲームってすごいなあ……という別の感想も。

4周して500時間以内で済んでる(はず)なので、みなさんとりあえず1周どうですかね!?わたしは風花雪月の話ができるお友だちを求めています!

 

 

テレビアニメ『あんさんぶるスターズ!』を完走しての気になりメモ

「7年うたプリ1本、その他アイドル風コンテンツはアニマス、少ハリ、キンプリリズ、ドリフェス!アイカツ!」みたいなオタクの初見感想的なもの。ツイッターに連投するのもな……というしょうもなめなキャラとか関係性への「なんか好き」の言語化です。

 

 

守沢千秋さん

顔が好き×声がデカい×器がデカい=好きでしょ。思わず「さん」をつけてしまうタイプの方じゃないですか?(10歳くらい年下なんですが?)

スバルがつらいとき真っ先に駆けつけてくれるたびに泣いてた。後輩思いの熱い人という印象。人望、そりゃあある。


Valkyrie

「マリオネット」で衝撃を受けた。なずなが「これが最初で最後の……」ってモノローグ入れてたのつらすぎんか?と悲しんでたら22話!ありがとう。

宗とみかの関係性がなんだかんだ強い。


Knights

確実に世界観が好き。アニメの作中歌もED曲もどっちも「ア!」って感じだったので曲から攻めたいなあと思っています。ダンスもかっこいいので感性に強くひっかかってるっぽい。5人揃ったときの見た目のバランスがめちゃくちゃ良いと思う。

メンバーだと鳴上嵐さんがめちゃくちゃ気になる。無論顔が好みなんだけどみかに対してといい司に対してといいめちゃくちゃ優しいので……。


渉と英智

いや、あの……なに?

七夕祭見たとき素で「は?」って声出てしまった……。

英智にとって渉が憧れっていうのは、わかるよ。乱暴に当てはめたら英智は秀才、渉は天才で、自分には持ち得ない輝きを持つ渉のこと気になっちゃうだろう、同じ場所で輝きたいと願うだろう、って。

でも渉が英智のそばにいるの全然わからない、なんで?

渉という人間が「この世のすべての"役"を愛する」から「英智に滅ぼされる悪役にもなれる」の、それだけで片付けていいのか?よくない、少なくともわたしには……。だから「ワタシたちはあなたが恐ろしくて愛おしいですよ」も本当に"たち"なのか?という疑念があるのですけど……渉の主観では?違う?いやわからない……。

あとたぶん1年前?のクリスマス、あれ、なんですか?渉がああいう感じなので英智が見た夢とも現実くさそうとも言えそうだし……。

わたしにはこのふたりのことがわからない……でもただひとつ、様子がおかしいことはわかる……。


総評

日日日さんが関わってる作品に触れるの今回が初めてなので適当ですが、なんとなく幾原邦彦の影響あるのかな?と思った。全体的に関係性つよ男同士で剣を抜きそうな空気があった。零のセリフはまんまプリクリだしね。英智に至っては言動が大分「世界の果て」だったし(22話で帰ってきた気はしますが)

きっと原作からして挫折の話はあるんだと思いますが、挫折描くのもその後のカタルシス描くのもコミカルなシーンも得意な菱田監督はよくマッチしていたと思います。

感想ツイにリアクションくれたフォロワーたちも視聴の支えでした。これ見たら冗談抜きでTLの解像度が4割くらい向上したのであんスタ人口の多さを実感しました。わたしが原作に手を出すかどうかはゆっくり見守っててくださいね。

正しく怒ることは難しい

こういう世の中なので、人間の剥き出しの感情に晒されることも増えてきた。いますぐ死んじゃいたい人も、すごく怯えている人も見てきたけど、たくさん怒ってる人に対して、わたしはどこか共感を避けている。

怒りはどんなものに向けられたものであれ、刃の形をしている。絶望や悲しみにも負の作用、感情を吸い寄せる重力はあるし、時に加害性だって帯びるけど、"怒り"ほどの強制力は持ってないように感じる。

わたしが他人事として処理しているというだけかもしれない。同じ武器をいっしょに握る覚悟がないだけかもしれない。

でも凶器たりうる武器だからこそ、正しく使わなきゃいけない。だれかのせいにして使うものじゃない。

正しく怒ることはとても難しいから、自分の責任で怒りたい。

ダイスキをリフレインすればシャインなんてへっちゃら

『KING OF PRISM ALL STARS プリズムショー・ベストテン』を観たんだよ!!!

言いたいことはたくさんありますが、とにかく「ダイスキリフレイン」について言及せねばなりません。わたしにはスッスッス第4章に衝撃を受けてシャインさんについてのブログを2本も書いた責任もありますし(?)

 

一条シンくんが本当に見せたかったプリズムショー

わたしは「お出しされたものをおいしくいただくオタク」なので、実は一条シンが本当に見せたかったプリズムショーを強く欲してはいなかったんですよね。まあベストテンの予告で「やるよ!」って言われてめちゃくちゃブチ上がった程度には期待していたのですけども。

しかしここまできれいなシャインカウンター・プリズムショーだとは思わなくないですか!? 初見時映画館で「ア……シンクン……ダイスキ……!」「待……シャ……これ、シャ……!」の狭間で感情が爆発してしんじゃいましたよ(死者蘇生)

今回「ダイスキリフレイン」の話をするにあたって必要なシャインさんの「プラトニックソード」については上記のブログにて喋りつくしてあるので適宜参照していただきますようお願いして……本題。

シンくんのすごいところは、この「ダイスキリフレイン」をプリズムワンの時点で完成させていたことなんですよ。シャインの巨大でワガママで理不尽な愛のショーを受けてできたものではないんです。すごいぞ、シン!

彼のファンファースト精神を1番感じたのは「無限ハグ・トゥギャザー」です。そもそも無限ハグは孤独な者が飛ぶジャンプだったわけですが、ファンにもジャンプに参加してもらう=思いを返してもらうことで、スタァの孤独から解き放たれることに成功。あとやはり推しと同じ方向を見て進めるというのはファンとしても嬉しいことなんですよ。それを叶えてくれたシンくん、だ〜いすき!

さらにローズパーティーならでは!というのがセプテントリオンも参加してのショーだったことですね。プリズムワンやその他ソロ大会ではこうはいかない、7人そろっての「ダイスキリフレイン」に、オタクの涙腺はさらに決壊。みんなが楽しそうにプリズムショーしてるの見れて嬉しかったよ。

だからでしょうか。これで丸く納めたつもりじゃないだろうなァ菱○ァ!になっているのは。ベストテン楽しかったがゆえに、まだまだ楽しいプリズムショーを見せてほしい、そんな気持ちになっています。またアニメの続編見れるように細長く応援します。

以上、オタクのダイスキリフレイン語りでした。

暴走する霊柩車を見たくはないか? 『HUMAN LOST 人間失格』で見れます!

この映画の存在を知ったのは、確かFashionPressだかのツイートだったと思う。「脚本:冲方丁、主演:宮野真守」って書いてあったら、わたしのための映画か!?観るわ!!!となるのも致し方なかろう?

それをきっかけに公式Twitterをフォローして動向を見守りつつ、微妙に機会を逃して結局初見が12/3の夜の回(一応初週)。結果「マジでわたしのための映画か?」となって2019年12月14日現在2回観た(2回しか観れてないとも言う)。ちなみに15日に3回目を観るつもりです。

だってめっちゃよかったんだよ~~~!!!

全力全開のうぶみ、それをガンガン高めてくれるポリゴン・ピクチュアズのCG、主人公の“存在”でも“虚無”でもない雰囲気を的確に表すマモの演技……その他諸々、好みの要素が詰まりすぎていた。感想と言うにはまとまりがなさすぎるので、繋がりがある風のメモという形にしようと思いました。

正直原典はうろ覚えだし……要領いいつもりで生きてきた主人公が、同級生にそれを見抜かれて動揺するところ、嫁を寝取られることしか覚えてない。……ので、「この映画が太宰治人間失格』である意味」みたいな話は当然ムリです。そこはパンフレットとか有識者にお任せします。

下にずらっと書き出してみたら思った以上に「冲方丁~~~今回も最高~~~!」って話をしている。それではどうぞ。

2019/12/15:宣言通り3回目を見てきたのでちょろっと加筆しました。

2019/12/19:思いつきがあるので加筆しました。

 

 

うぶみその1:存在、虚無、その狭間の人間の三角形

冲方丁のいつものヤツ!でまとめていいかな?

大庭葉藏、柊美子、堀木正雄の三角形の話をするのは難しい。この作品ではたぶん美子=存在、正雄=虚無、葉藏=その狭間の人間だろうけど。

ラストバトルで寝取りの構図をなぞったのはそーくる!?って驚きつつも、その果てでの葉藏の選択が痛みと向き合うこと=存在を選んだのは「らしい」なあ……と安心感を覚えました。

 

うぶみその2:存在することの痛み

蒼穹のファフナー』1期26話にて皆城総士が叫ぶ言葉通り、現実世界には生きてるだけで味わう痛みや苦しみがあるわけですが、本作はS.H.E.L.L.に心身の健全さを“管理された”世界なのでそれがない。だから暴走族が「簡単には死なないから」と無茶苦茶な走り=自傷行為によって生の実感を得ている。そのトップを務める竹一が言う通りそれは「俺は俺を取り戻す」手段だからなんですよね。

結局存在と痛みは不可分。最終的に、葉藏も一生続く割腹自殺=身体的外傷、一生続く美子殺し=心理的外傷を背負っている。

 

閑話休題みゆきちマダム

みゆきちマダムがいちいち真理だと感じました。押しつけがましくなく自分の気持ちを吐露しているの大人だ~~~って単純に好きのきもちもあります。

言い回しがいちいち好き。「あなた……信じる天才なのね」「なにが合格かなんてだれが決めるの」のそこはかとないうぶみを感じた人間はたくさんいると思うがどう?

みゆきちマダムの話聞いてると、釈放されたうぶちんが気合で喫煙再開した話*1を思い出しません?

あと個人的に伊藤計劃『ハーモニー』に対するアンサーっぽさも感じた*2

 

うぶみその3:「死者が生者の道となる」宗教編

この人は本当に「死者が生者の道となる」*3がテーマの人なんだなあ……と各描写を見て思いました。

暴走族の溜まり場がお寺なのブラックユーモアが溢れすぎでしょ。「人が死なない=弔うべき人がいない=弔うという行為そのものの衰退」ってパンフ読む前に気づいたので、己のうぶみ感知力の高まりを感じた。

そしてここは単純に暴走する霊柩車が映像としてめちゃくちゃかっこいい! この世界において、この車は死ぬために生きる人を運ぶ車なんだなあって切なさのような気持ちを抱いた。あと竹一の「43秒フラットで!!!」の疾走感堪らん。ここだけでも映画館で見て手に汗握る価値がある。

生きている者の道が閉ざされた状態を表しているような寺の描写に対し、昭和111年で“道”をやっている人たちよ。彼らは100歳オーバーの人々で、鳥居の向こう側で神様気取りなんだよね。事実システム上の現人神なのだけど、そう思っていない人間もたくさんいるのに。パンフバレだけど、「自ら宗教を勘違いしていく」というのがものすごく納得と言うか、近未来というかどちらかというと現実世界の戦前感演出なのかな、と思った。『天地明察』や『光圀伝』でも垂加神道の話は出てくるけど、「日本人の宗教は暦」って発言する人のバランス感覚が冴えてる描写だと思う*4

もしかして「正しい宗教への回帰」とかもやろうとしていたのかなあ……と思い始める。あの世界自体、環境汚染と偽神という天岩戸に閉ざされた世界だとしたら、再生のヴィジョン=青い空=アマテラス、崩壊のヴィジョン=正雄=スサノオ、美子=イザナミかつアメノウヅメ、葉藏=イザナギかつアメノタヂカラオ。これは思いつきの与太の類。

 

うぶみその4:「死者が生者の道となる」人物編

「だれかが生きた世界を生きる」って美子の思いを継いだ葉藏という構図でストレートにやってて「らしい!大好き!!!」となりつつ、わたし個人としては悲しい気持ちになったよ。ふたりの最終的な望みは「ふたりで生きる=共に在ること」だったから……つくづく心中をさせない男だな、あなたは……。

正雄が「自分を見失うぞ」って葉藏に言ったのも、正雄自身の“虚無”が表れた言葉だと思う。いずれ葉藏が至りうる道への警告なんだろうな、これはどんな感情から発せられた言葉なんだろう。同情なのか期待なのか憐れみなのか。

 

括れなかったメモ

・作中対比される。赤=崩壊のヴィジョン、葉藏の心象? 自画像。青=再生のヴィジョン、ロスト体発生時の煙、美子の心象?

・何気に伏線うまーってなる。事故の翌朝、バーに正雄が来る→抗GRMP薬とか、葉藏が正雄を刺したナイフの行方とか。

・単純な萌えで、葉藏→美子の「なんでそんなに一生懸命なんだ」って聞き方がめっちゃよくないですか?

・葉藏の「ぼくたちはすべて間違った」の“すべて”ってなに? 心に生まれた黒いものと関係ある?

・正雄が「オルフェウス」って言い続けてるけど、葉藏に起きてる現象は「イザナギ」のほうがしっくりくると思っている*5

 

2019/12/15加筆:葉藏と正雄

正雄は結構ずっと葉藏の行く末を心配しているというか、自分と重ねて見ているよね。「望まぬ未来を引き寄せるぞ」とか、最後の医者としてS.H.E.L.L.創設に関わった己への後悔に端を発する助言にも見えてくる。だから「いずれ自分を見失うぞ」も助言のひとつなのかなあ。

まあそれに対して「俺はもう見失わない」って答えるのが、葉藏の生が定まった証なのだろう。葉藏は薬キメたりロスト体から人間に戻ったりするのに、竹一や美子の助けを必要としていた。失った自己を取り戻すのに、だれかの助けが必要だった。美子を喪ってロスト体になってからはずっと心を持ち続けているのも、それの強調なんだろうなあ。

 

2019/12/19追記:ヒイラギとナンテンとケシ

「作中対比される」は、人物像レベルで組み込まれているのではないか? 原案のWikipediaでヨシ子の項を読んでいるとき、そういえばなんで美子の苗字は”柊“なんだろう……と思ってヒイラギのWikipediaを読んだのがきっかけでのひらめき。全部Wikipedia知識の思いつきだから話半分でお願いします。

まずヒイラギについて、昔から生垣や玄翁の柄に利用されるなど人間の生活の関わりと深い。また生垣や庭木に使われる理由には邪鬼の侵入を防ぐと信じられてきたということもある。個人的に注目したいのは下記。

家の庭には表鬼門(北東)にヒイラギ、裏鬼門(南西)にナンテンの木を植えると良いとされている(鬼門除け)。

ヒイラギ - Wikipedia

物語序盤でロスト現象から世界を守っていたのは美子だったけど、最終的にその役目は葉藏が担うことになる。また、結果として美子自身がロスト体に力を与えてしまうのが鬼門から入ってくる鬼を連想させる。鬼の出口で待つナンテン、それが葉藏と解釈。

どちらの植物も実は赤いが、作中には青いケシが登場する。堀木正雄のモチーフとして。ケシって言うとどうしても麻薬を思い浮かべてしまうけど、花の形もうろ覚えなのでケシ目ケシ科メコノプシス属のどれかだと思うんですが、青いケシは調べてみると適法みたい。薬効もあるにはあるみたいだけど、産地の一般人からすると雑草扱いだそうな。だから正雄にケシのモチーフが使われている理由はよくわかりません!!! でも青であることには意味があるのかな〜。

 

まとめ

この映画めちゃくちゃ完成度が高いのに上映館数は少ないし上映期間は短いしで届くべき人のところに届いてないのがめちゃくちゃもったいないと思うんですけど東宝の営業殿はそこのところいかがお考えなんでしょうか!?(突然の悪口)

わたしはこんなにハマるはずじゃなかったのにこんなにハマってしまい戸惑っているんだ……だからひとりでも多くの人にこの映画を見てほしいという気持ちでいっぱいです。

「推しカプ萌えシチュ考察」「暴走する霊柩車」「オールバックメガネの櫻井孝宏のどれかにピンと来たら向いてる人間なので、場所も期間も限られているけど是非劇場で『HUMAN LOST 人間失格』を味わってください! わたしは嘘は言いませんからね!!!

 

 

 

*1:冲方丁冲方丁のこち留 こちら渋谷警察署留置場』集英社インターナショナル、2016年

*2:伊藤計劃は『シュピーゲル』シリーズのラスボスのファンだったけど、完結を見ることなく夭逝しています

*3:冲方丁『オイレン・シュピーゲル弐』の登場人物が口にする台詞。この言葉に初めて出会ってから十数年忘れられない。

*4:あとやはり会津の人間だな……というか……わたしはそこが好きです。

*5:オルフェウスイザナギはどちらも死の国に嫁を迎えに行く神話

ドドド名作『幻想水滸伝Ⅲ』を13年積んでいたオタクの末路

13年積んでいた『幻想水滸伝Ⅲ』を無事にクリアして物語の切なさに打ちひしがれている……。

小癪にも「物語が進んでしまうことが怖い」「評価が分かれている」「村山信仰」などの理由で積んでいたのですが、現代にも通じるテーマ*1の描き方が素晴らしく、108星も魅力的で非常に楽しめました!

これからわたしが楽しかったところを書いていきます。ネタバレ満載だけど、このゲーム以上に百聞は一見にしかずを実感したゲームはない。1・2既プレイでもだ。オチがわかるとやる気が削がれるタイプ以外はどんどん読んで幻水3をやってほしいです。

※感情の整理用に書いているので、文体が一部めちゃくちゃ真剣で、一部めちゃくちゃ軽いです。

 

 

あらすじ

身もふたもないのだが、まとめるのが苦手なのでWikipediaを読んでもらえないだろうか……?

わたし流に説明すると、商業立国ゼクセン連邦と、草原で生活を営む部族国家グラスランド、この世界の"神"たる存在『27の真の紋章』を信仰するハルモニア神聖国を巻き込んだ『真の紋章』を巡る戦争の話、といったところです。

 

主人公は3名。

グラスランドの部族のひとつカラヤ族の少年ヒューゴ

ゼクセン騎士団で『銀の乙女』と祭り上げられるクリス

ハルモニアの傭兵ゲド

それぞれの視点で動く物語は、50年前にグラスランドを救った炎の英雄という男の存在によって束ねられていきます。

 

 

ヒューゴとクリス:相互理解と許しは別物である

彼らの故国同士、ゼクセンとグラスランドの折り合いは悪く、互いを「蛮族」「鉄頭*2」と呼んで蔑むほど。物語は争いに疲弊した両国の休戦協定が破綻することから始まります。戦火の中、ヒューゴの友人ルルがクリスの手で殺されてしまうことにより、彼らの間には因縁が生まれることとなります。

ヒューゴはクリスへの憎悪を抱えることになりますが、逃亡先のビュッデヒュッケ城の城主トーマスとの出会いが変化をもたらします。本作の天魁星*3であるトーマスは、出身が無名諸国ということもあり、両国の代表者を仲裁する役目を持つようになります。そんな彼の中立思考を代表する言葉が「もっとお互いを知るほうがいい」というもの。

ヒューゴは各所を旅しながら、その言葉の意味を考えることになります。ハルモニア正規軍の襲撃を受けたチシャの村*4で、ヒューゴはグラスランド人を守るクリスの姿を見ます。その姿を見たヒューゴは戸惑いの末に、「だれかが悲しむ姿を見ないように」という気持ちを、だれもが持つものであるからと、クリスへの敵対心を一時的に忘れることとするのでした。

トーマスの言葉は視点を超えてクリスにもかかるものとなっていきます。クリスは敵国の人々がどんな生活を営んでいるか知ろうとしませんでした。彼らが大切にする風俗文化を「蛮族の迷信」だと拒絶さえしました。

そんな彼女を変えたのがアルマ・キナン*5のユンという少女です。ユンは"口寄せの巫女"に課せられた役目を果たし命を落とします。クリスは彼女の境遇に対して、「迷信のために生贄になるのはおかしい」と憤りますが、ユンは「私が成すべきこと、成したいを成すだけ」とクリスを諭します*6。ユンの言葉はクリスに残り、彼女はアルマ・キナンの族長ユイリが施すまじないを受け入れるのでした。

そしてわたしは、互いの文化や考え方を理解することができたふたりが、和解することなくエンディングを迎えたことにとても心を揺さぶられました。ヒューゴは友人を殺したクリスを許せず、クリスの中にもグラスランド人に対する憎しみは残り続ける。共通の敵の存在で成り立っていた共闘関係をもってしても、両国の長年の禍根を払拭し切ることができずに終わったこと……非常に地に足のついた終わり方をしたと思います。しかし感動したのはそれで終わったからではなく、ふたりが互いを許さないまま、自分の国の別れの挨拶*7を交わして別れたところにあります。

憎しみの気持ちがあっても、お互いのことを尊重することは忘れない。ふたりの姿からはそんなテーマを読み取りました。

 

 

炎の英雄:英雄だって人間なんだ

わたし炎の英雄めちゃくちゃ好きなんですよ(唐突)なぜならいままでの名付けキャラの中で1番自由で人並みに欲張りなやつだから!!!

炎の英雄はグラスランドとハルモニアの間に50年後を期限とした不可侵密約を結ぶ立役者なんですが、この期限の理由が「自分と愛する女が老いて死ぬ間」で、そしてそのまま自分に宿る『真の紋章』を封印して、恋人を娶って静かに余生を過ごした。大勢のだれかのためには生きなかった。

幻水において英雄降りは珍しい生き方ではないんだけど、後世の人間が頼みの綱として頼ろうとしたら自分の幸せのために生き切ってもう死んでいたっていうのが最高に無責任(※十分責任は果たしました)! 大好き!

 

 

ゲド:立ち絵とやる気のギャップがヤバい

ゲドのこと気怠そうなおじさんだと思ってたんですけど、幻水名物やたら多い「!」を使う人だったのでギャップに驚いた。

1番は破壊者*8からルビーク*9を守ったときに発揮された熱さですね。フランツ*10を罵る村人を殴りつけて「お前はなにをしていた?」と詰めるところ。

「その潔癖さが炎の英雄を苦しめていた」と言われるものの、このシーンにおいてはゲドがそういう人間でよかったと思います、わたしも「は? なにこの村人」って思ったので。

 

 

ゼクセン騎士団:ここは銀河帝国か?

でっかい男たち5人と少年1人がクリスのためにワイワイしてるのめっちゃよい。平成の銀河帝国だった、私得。クリスに惚れてるやつも2人くらいいるけど、恋愛抜きの忠誠心が全員ガチなところが信頼できる。ラスダンに騎士団で突入したときのイベントもよかった。みなが1章で背負った罪と許しの話。

 

 

十二小隊:愉快な仲間ムーブと命のやり取りしてるときのテンションの差で風邪引く

強面のおっさん、お金と女が好きなおっさん、酒が好きなおっさん、気の強い女、無口な美形、おてんば少女の集まりという「オタクの好きを詰めました!」感は異常。普段は愉快にしてるのに、ラスダンでは傭兵としての一面を見せるとか、ゲドのことを全面的に信頼しているところとか、かっこよくて泣けてしまったよ……。

 

 

ジョー軍曹:彼を嫌いな人間はいません

立ち絵からして超絶イケてるアヒルなのだが、ポリゴンがかわいいせいかマスコット役もこなすすごい男。ヒューゴへのアドバイスがいちいちかっこよくて惚れてしまった。本編中はフリーだけど妻子と復縁するので失恋したけど。

 

 

ルックとササライ:つらい

さすがに15年以上前のゲームなので、ルックが敵だというのはずっと前から知っていた。そして13年積んでいた理由のひとつに、それに耐えられそうにないからというのもあった。今回幻水3やろうと思ったのはまとまった時間が取れたからなんだけど、実際やってよかったと思う。

ルックに関しては、彼が進んで孤独を選んでしまったことが1番つらかった。結果として世界を守る手段をひとつだと決めつけてしまった。そしてわたしたちに与えられた解決策が、彼を倒す以外になかったこともつらい。わたしからすれば2度の戦争を共に戦った仲間だし……でもヒューゴにとっては友人を喪う根本的な原因なんだよな……。

ルックとササライが平行線にならざるを得ないこともつらい。「温室育ち」「魔女に洗脳された」って言い合うように思想の根本が違うから。でもヒューゴとクリスのように理解し合う余地がなかったことがつらいよ……。

 

 

まとめ

先述のような理由で、幻水3がこんなにいいゲームだって知らずに13年過ごしてきたのが馬鹿みたいだと思う。でも蒼穹のファフナーを噛み砕く力が備わったいまだからこそ、幻水3を楽しめているようにも思います。まだヒューゴ編しかやってないので、感情が落ち着いたらクリスとゲドの英雄ルートもやりたいと思っています。ミニゲーム制覇してないしね!

 

そういうわけでドドド名作『幻想水滸伝Ⅲ』をよろしくお願いします。

 

 

幻想水滸伝III

幻想水滸伝III

 

 

*1:という名のわたしが好むテーマ

*2:ゼクセン騎士団の鉄兜に由来。

*3:本作を除き、幻想水滸伝シリーズで主人公を担う宿星のこと。

*4:グラスランドの村のひとつ。

*5:グラスランドの隠された村。

*6:閑話休題:このシーンめちゃくちゃ蒼穹のファフナーの皆城乙姫や皆城織姫を思い出すシーンになっています。ちなみにわたしはユンが最後に自分の死を理不尽だと怒るクリスに出会えたことが本当に幸せなことだと思っています。

*7:ゼクセン式:握手、グラスランド式:抱擁とまじない

*8:『真の紋章』の破壊を目論む敵。

*9:虫使いの村。ハルモニアの属領。元グラスランド。

*10:ハルモニア本国におけるルビークの地位向上のために働いていた青年