情緒よりも主観。

うたプリやアニメや映画について、思ったことをいろいろ書くオタクブログです。

『世界最先端の研究が教えるすごい哲学』を読みました

※どんな本かは公式サイトを見ること〜〜〜↓


Twitter頻出テーマまとめみたいな本」と聞いて興味を持ったので読みました。

哲学研究者が集まってそれぞれの分野に関する論考を書いて並べた本で、Twitterタイムラインで見た話題から知らないテーマまで、様々な哲学研究を知ることができました。

わたしは構成がこの本のおもしろいところだと思っています。

テーマ別に5章、章の中に関連項目が載っているような形式になっているため、「この項目はさっき読んだ項目と関連させられそうだ」と自分で読みの幅を広げることができるのが楽しかったです。

個人的に印象に残ったのは「第3章/正義と悪を考える哲学研究」の内、長門裕介「不良が更生したことを称賛してはいけないのか?」、稲岡大志「好きなスポーツ選手が不正行為をしたらファンをやめるべきか?」です。

わたしは作品のファン活動が好きで、作品を生み出すスタッフやキャストのことも好きです。だから作品やスタッフやキャストが不祥事を起こしたとき、どうすればいいかいつも悩みます。また、それらが活動を再開したときの心境も複雑です。

この本は哲学の本なので、わたしのこのような悩み=ファンとしてどう振る舞うかに対し、与えるのは結論ではなく思考のヒントです。もどかしいような気もしますが、決めきれない複雑な気持ちに寄り添ってくれるようでした。

哲学の優しさに触れることができる楽しい1冊です。機会があればみなさんも読んでみてください。